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このサイトは2008年10月に始めた自転車を趣味とするTasukeⅠという仲間の集まりです。自由発想で自由なデザインの自転車を創るグループで地球人であればどなたでも参加できるオープンプロジェクトです。いろんなアイデアと考え方を、そしてメンバーの創作活動から生まれた作品で実際に走る、参加者の試し乗り、その結果などの様子を公開しています。TasukeⅠ のホームページもご覧戴き、ご一緒に楽しめますように。

初参加の人は、ご自分のデザインを製作するのも良し、KitLegonで自転車を作ってみる体験をしていただくことができるように準備を進めています自由発想、自由デザインの創作活動をお楽しみください。

このブログはメンバーであればログインして、提案とか意見を投稿できます、また、作品の公開も可能です、ブレインストーミングのブログ版としてもご利用ください。

11/13(土)に若洲海浜公園で開催された「バイクトープ2010」に参加しました。
近くにキャンプ場があるせいか家族連れが多く、タンデムや三輪車は順番待ちができるほど人気がありました。
今回のイベントの特徴は、ユニバーサルイベント協会 http://u-event.jp/ が参加した点にあると感じました。
普段触れる機会の無い、競技用車椅子やハンドサイクルの試乗の他、聴覚や身体に障害のある方が様々な自転車を体験することができる「場」は、他の自転車関連イベントでは見られないものでした。

その他の画像はこちら http://picasaweb.google.com/capronissimo/Biketope2010# をご覧下さい。





無事、終了しました。
http://picasaweb.google.com/capronissimo/MTM06#



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自転車のフレーム設計方法みなさん自転車のフレームはどのような設計方法を用いていますか?

わたしは自転車の製作を職業としたことはありませんし構造力学の計算などもしていません、だが何か問題が起こった時その原因を考えたり、解決法を見つけ出すことの体験が役に立ちます。たまたま過去に石油ショックを体験した時に、自転車は世界で一番エネルギー効率の高い乗り物だと言う文献を見たのがきっかけて興味を持ち趣味として自転車の創作活動をはじめました。

自転車のフレームの設計の教科書とかマニュアルというようなものがあるのでしょうか?
ネッドで検索してみても設計方法という情報は見当たりません。素材の物性とかロードバイクに使われるCr-Moチューブのデータはあります。

設計者は、過去に成功した例の設計計算書や設計図を通して「リバースエンジニアリング」という手法で先人から多くのものを学ぶという考え方があります。

この言葉は知的財産権との関係で時として悪いイメージで語られることがありますが、設計はこの手法で先人から多くのものを学ぶものといえるのではないのでしょうか。

例えばロードバイクを例に取るとスケルトン図とチューブのデータは容易に入手することが出来ます。
このデータから断面二次モーメント(I)を計算することは簡単に出来ます。一方、素材の弾性率は近似値として理科年表などから参考データを取り出します。

Cr-Moを例に取れば密度が7.9、弾性率は207Gpという値が出ています。一方、自作のカーボンチューブは密度が1.475、弾性率は120Gp程度のものを作ることが出来ます。

構造力学における片持ち梁という基本の公式には、支点間距離(L)の片側に、ある荷重(P)をかけたときどれだけ変形(δ)するかという場合は式は1を利用します。
自転車のフレーム設計方法_d0156782_12352679.jpg

       δ=P*L^3/48*E*I

という簡単な式で求めることが出来ます、近似値を求めるなら十分な精度といえます。
両端支持梁の場合は3を利用します。分母の48が3に変わるだけです、この差には16倍の開きが両端支持梁と片持ち梁にあるということです。換算式 1kgf=9.80665N (例)81.6kgfのときは、800Nで行います。

       δ=P*L^3/3*E*I

自作のカーボンチューブの弾性率もこの式を用いて算出します。具体的にはある長さの供試体に間隔をおいた支点間距離(L)の中央に荷重(P)を加えダイヤルゲージで撓み量を測定することで、この式から逆算して弾性率(E)を求めることが出来ます。断面二次モーメント(I)はノギスで採寸して公式から求めます。

これ等の値から弾性率(E)と断面二次モーメント(I)の積を素材のインデックス(EI)とする相対値として扱います、このようにすると弾性体であれば素材の種類ごとに考える必要がなくなります。

お気づきになったと思いますがCr-Moのデータは豊富にあります、それを利用して組み立てたロードバイクをカーボンに置き換えて作るとすればインデックス(EI)が同じような数値になるようなことにすれば作ることが出来ます。この方法もある意味において「リバースエンジニアリング」といえるのではないかと思います。

この方法が簡便な設計の目安をつけるのに役立つ手法として利用しています。これなら関数電卓があれば簡単に計算が出来るので素人思考の一つとして役立つチェック法だと思います。繰り返し計算をするのであれば表計算ソフトにプログラムを組み込んでおくとか、フリーソフトを利用するのがよいと思います。

このようにして、目安をつけて試作モデルを制作し、壊してみることで、必要な設計の役に立つデータを取ることで解決しているのが最初の段階のトライアルモデルあるいは破壊検査モデルということになります。この結果を基に壊れる一歩手前で安全に乗れるものが作れることになります。

これからはじめる世界最軽量のミニベロに挑戦するテーマではまずフレームをCr-Moを例に取れば密度が7.9、弾性率は207Gpとあるように、これをカーボンチューブ密度が1.475、弾性率は120Gpとしたとき、弾性率が低い分、断面二次モーメント(I)を大きくすることで解決できます。カーボンも、オートクレーブで架橋することと素材を選択すればCr-Moと同等の弾性率が207Gpあるいはそれ以上のものも制作可能です。

この場合Cr-Moを密度が7.9、カーボンチューブ密度が1.58とすると同じフレームを作ると1/5の重量で作れることになります。ちなみにCr-Moのフレームが1600gとすると320gというように超軽量のフレームが計算上作れるということになります。このようなアプローチの仕方を素人思考いうことにします。

よくプロの真似をしたら成功するだろうと考える人がいますがプロにはプロのやり方があり、設備とか技術を同じ物にすることは出来ません、素人には設備とか技能を必要とする方法を追いかけても実現できません。実現可能な発想の思考が生まれて初めて実現の可能性が見出すことができるようになります。この考えることの楽しみこそ趣味の醍醐味と言えそうです。

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